脳梗塞で右半身不随になった男の軌跡


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4-11 紙と鉛筆と絵の具

自宅療養に入ってしばらくたったが

やはりパニックに陥ると

とたんに精神が崩壊してしまう男であった。


しかし昼間の落ち着いた時間には、

リハビリを兼ねて妻と二人で街を散策した。



この散策の必需品は紙と鉛筆と絵の具であった。

右半身麻痺ににより利き腕を失ったが、 

入院中から、左手を使い字を書く練習をしていた。


麻痺している右手のリハビリよりも

左手一本で何でもできるようになりたかったのだ。


スケッチの時間は、男に平穏な時間を与え、

周りから誉められることで自信も沸き、

左手の訓練にもなり、

新たな人生の趣味・生きるはりあいにもなった。

そして外に出掛け、他の人と話す機会も増やすことができた。


紙と鉛筆が、

暗闇を彷徨っていた男に、

新たな道を与えた。




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by higeji-musume | 2012-03-10 22:45 | 自宅介護(12話)